2010年03月07日

書評をめぐる名誉毀損刑事裁判

最近、色々面白い人にあったので、小学生と赤ん坊について(馬鹿げた)人間の類型論を書こうと思っていたのですが、その前に、『ヨーロッパ国際法雑誌』から、書評と学問の自由をめぐる問題提起があったので、紹介。原文は↓

http://www.ejil.org/article.php?article=1952&issue=93

簡単に経緯を書くと、

  1. ある本に批判的な書評が専門のサイトに掲載された
  2. 本の著者がサイトの編集者にその書評が色々誤っていて通常の批判の範囲ではないので撤去するよう要望
  3. 編集者は、通常の批判の範囲を越えてはいないので撤去はしないことを理由とともに説明し、書評者に著者の手紙を送ること、著者の手紙を書評と並列で掲載することを提案
  4. 著者は手紙を書評と並列で掲載することを拒否して撤去を要求
  5. 編集者は撤去できないと返信
  6. フランスの刑事法廷に著者がサイトの編集者を訴えた

というものです。

上記リンクの記事は当該の編集者のもの。一方の見解だけを鵜呑みにするわけにも行きませんが、基本的な判断に必要な情報はアクセスできます。記事末尾には、3点ほど、協力の依頼がリストされています。

余談ですが、書評と言えば、昔、共著で書いた本に対して、支離滅裂な書評が出たことがありました。90年代半ばのネット情報探索入門本で懐かしい gopherなんかもまだあった頃、評者はgopherとtelnetの区別も付かず(っていうか、それはまさに書評対象となってた本に書いてたのですが)、gopherを説明しているところで上げたサイトに、(どうやらtelnetでアクセスして)「パスワードを聞かれて途方にくれてしまう」とか書いているの。その一方でネチケット(これも死語ですね)をもっと強調すべきだったとか(確かに読書エチケットも知らない人がかくも多いのならそうだったろうと、妙に納得)。あと、いくつかのサイトを紹介したら、「サイトの許可なしに紹介したのはけしからん」と、サイト当事者とは別の図書館関係者が手紙を書いてきたり。これも図書館関係者というところが笑えます(図書館の公共性を言いながら図書館関係者が平気で「MSWordで提出せよ」というのと同じノリなのでですが、こちらとは違い、リンクしたりアドレス紹介するならサイト責任者の了承をというのは今は昔のことになってしまいました)。懐かしいといえば懐かしい時代でしたね。

さて、上の問題。フランスの法律とも関係しそうなので日本国内だけでこうした問題は起こらないのかもしれませんが、国際論文誌の編集をやっている人は気にした方がよい問題です。
posted by いんぷうしゃあ at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | メディア実践等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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